薬草の生命力 特別編
驚異の自然医学
人類は古代から様々な疫病に遭遇した時、経験を通じて自然界における植物、動物、鉱物などを選択し、経験的な自然医学的方法で疫病を改善させ場合によっては治癒させてきた。
この時代はかなり長く続いたが明治時代の飛躍的な西洋医学の進歩と国際的な普及で伝統的な自然療法は日本では姿を消しつつあった。
例えば漢方薬、民間薬、各地の山村部で継承されてきた自然療法がそれであった。
ビワ葉温熱療法などがそれだ。
一方近代医学の発展は目覚ましいものがあった。
古代から人類を恐怖に落としいれてきたペスト、コレラ、マラリアなどの伝染病が抗生物質の発見でそれらの疫病が駆逐されたのであった。
さらに病気を早期に診断するレントゲンの発見と波及、さらに近代に至っては高度な検査機器であるСΤスキャン、や効果的な医薬の開発によった科学的な新薬の開発と投薬、高度に熟練した外科手術などである。
特筆すべきは自然災害や、ある種の物理的な緊急を要する事故などの救命治療は西洋医学の独断場となった。
近代医学の存在しない古代では、文明開化都市をわずか数日で人名を全滅させ廃墟とした恐ろしい黒死病であるペストが抗生物質の発見で、一部未開地域を除けばほとんど解決したとこいってよい。
日本では戦前不治疾患と恐れられてきた結核も結核菌を殺す抗生物質で駆逐されたのだ。
しかし近代医学は伝染病や緊急救命治療では画期的な成功をおさめてきたが、ガンをはじめとした慢性病、アレルギー疾患、花粉症、アトピー性皮膚炎にはほとんど無力である。
あるいは化学物質過敏症や自己免疫疾患であるリウマチ、ゼンソク、吸着慢性気管支炎、神経細胞が死滅して記憶障害を起こすアルツハイマ―、脳動脈硬化による認知症、脳潰性大腸炎、クロン病、それらの難病も決定的な医療法も特効薬も発見されていない。
それどころかこれらの疾患は近代文明諸国から開発途上国にまで及んでおりこれを止める方法さえ発見されていないのが現状である。
ガン、慢性病、アレルギー、難病はすでに世界に蔓延し多発発生しているのだ。
薬草の生命力の探求
21世紀は暗黒と混沌、希望のない滅亡の世紀でもある。
飢饉、地震などの天災、戦争、人類の終末を予感させる現象が繁茂に起きていた。
文明諸国に多発発生している流産率の激増、センテンセイ異常、奇形の増大などがそれだ。
これは人類の生体に生物学的異常、ある種の変異が起きている事実を証明している。
生命の活動の基本は生存環境であり、それが健全であるか、食が自然であるか、環境と自然の二点にあるといってよい。
近代文明が日夜生産しているほとんどの物は石油を原料にした合成化学物質であり農作物は多様な農薬で汚染され 、食物は加工食品で有害で多様な添加物がたっぷりと混ぜられる。
腐敗を抑制する保存料、漂白剤、増強剤、化学調味料、合成着色料、合成香料、讃歌防止剤、PΗ調整剤、増量剤、増粘剤、乳化剤、海面活性剤、合成ビタミン剤、など数えあげると際限にある。
毒の強弱があるが、食品添加物には三大毒性がある。
遺伝毒性、催奇性、アレルギー性である。
何しろ加工食品が植物性であれば、殺虫剤、除草剤、合成抗菌剤、防カビ剤、土壌改良剤、化学肥料、場合によってはガン誘導剤であるホルモン剤、が投薬される。
海産物なその半分が養殖魚たといわれるが、これに関しても伝染病が防止に抗生物質、成長ホルモン剤、養殖網に使われる染料である。
有機スズ、ΤΒΤΟには背曲がり魚、奇形魚を増産している。
さらにそれを乾物、サラミなとに加工すると酸化防止剤、漂白剤、鮮度保持剤が使われ、食肉であれば、配合飼料に殺虫剤、除草剤、殺菌剤、防カビ剤、抗生物質、合成着色料、食欲増進剤、成長ホルモン剤、がたっぷりと投薬されるのだ。
これらの有毒な化学物質はそれを食べた人の腸から吸収され、肝臓や腎臓、一部代謝経路で代謝される
例もあるがほとんどの解毒も文化遺産もされず、血液、体液の循環に乗って各種内臓、器官、骨、神経組織、脳、筋肉組織、皮膚、毛髪に高度濃縮されるのだ。
これらの毒物は正常な生命の代謝、生理化学的反応過程を阻害させ、組織、細胞を破壊し、染色体を攻撃すればガンを誘発させる。
つまり正常なDNAの細胞の複製を妨害させ、場合によっては遺伝子を損傷させて奇形、ガン細胞となるのだ。
イギリスの産業革命以後、人類が製造した化学物質は300万種に及ぶ。
現代でも毎年3万種前後の新しい化学物質が製造されその5%が産業、生活用品として使われているのだ。
これらは未知の新しい合成化学物質であるから人類にはこれを分解中和する代謝経路もなければ分解酵素をもたない。
そこでこれらの毒は体内で蓄積され、細胞損傷、DNA破壊毒として働くことになる。
アトピー性皮膚炎や花粉症、化学物質過敏症などはそれを分解、中和することができない生体の拒絶反応、免疫秩序の錯乱であり暴走であった。
人間において基本的な物は環境と食の健全さである。
ところがこの食が毒の蔓延摂取により異常をきたしているのだ。
例えば農作物は有毒な農薬で確実に汚染されている。
本来野菜などの植物は自立して自発的に成長繁殖していくのだが、化学肥料と農薬を慢性的に暴露すると作物は自分で生きることを放棄してそれに依存することになる。
つまり生命は必要以上に保護養護されると生きる力、生命力を失うことになる。
本来植物は進化の過程で天敵や環境の気象に対応できる機能の取得、害虫を駆除する自然農薬、つまり液体免疫を合成してきたが、農薬、化学肥料の乱用によってそれを合成しなくなってのだ。
つまり農薬と化学肥料、温室でしか生存できない加工食品と退化したのであった。
生命力のない加工食品や野菜、果物、家畜の肉を食べていれば生命力が衰退した免疫不全、免疫力低下の体質に変化することになる。
そこで生命がもつ生命力について考えていきたい。
続く
文:中村臣市郎
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