【春の薬草活用ガイド】ドクダミ・ヨモギ・スギナの採取時期と効果的な摂り方

春になると、野山や道端にひっそりと顔を出す薬草たち。
見過ごしてしまいそうな小さな草にも、実は驚くほどの力が宿っていることをご存知ですか?
今回は、春の養生にぴったりな「ドクダミ」「ヨモギ」「スギナ」の3つの薬草について、それぞれの採取に適した時期と、効果的な摂り方をご紹介します。
🌿 ドクダミ ― 解毒とデトックスの名人
あの独特の香りで好き嫌いが分かれるドクダミですが、古来より「十薬(じゅうやく)」と呼ばれるほど、多くの効能があることで知られています。

◆ 採取のベストタイミング
ドクダミの採取時期は5月中旬〜6月下旬ごろ。
特に白く可憐な花が咲く頃がもっとも薬効が高まるタイミングです。
葉・茎・花をまとめて摘んで、天日でしっかり乾燥させましょう。
◆ 効果的な摂り方
- ドクダミ茶:乾燥させて煎じることで、体の毒素排出、便通改善、体臭ケアに役立ちます。
- 生葉の湿布:虫刺されや吹き出物など、肌トラブルに揉んだ葉を直接貼るのも昔ながらの知恵。
- チンキ剤:焼酎やホワイトリカーに漬けて抽出すれば、肌荒れケアに使える自然の化粧水に。
🌿 ヨモギ ― 体を温める“草の女王”
ヨモギは、春先になると真っ先に芽吹く生命力の強い草。
「和製ハーブ」とも呼ばれ、食用にも薬用にも広く活用されています。

◆ 採取のベストタイミング
一番おいしいのは3月下旬〜5月上旬、やわらかい若葉が出てきた頃です。遅くとも6月末までに限る。
摘むときは、香りが強くて元気な葉を選びましょう。
◆ 効果的な摂り方
- 青汁:若葉をミキサーで青汁に。鉄分やクロロフィルが豊富で、貧血・デトックスに◎。
- 草餅・天ぷら:旬の味覚としても優秀。独特の香りが春のごちそうです。
- お風呂やよもぎ蒸し:乾燥させた葉を布袋に入れてお風呂へ。冷えや婦人科系の不調にもやさしく寄り添ってくれます。
🌿 スギナ ― ミネラルの宝庫
ツクシが終わったあとに生えてくる、あの細長い草が「スギナ」です。
一見なんでもない雑草のようですが、実はケイ素を豊富に含むミネラルの宝庫なのです。

◆ 採取のベストタイミング
4月〜6月ごろ、まだ柔らかい若芽のうちに摘みましょう。
晴れた日の午前中がおすすめです。
◆ 効果的な摂り方
- スギナ茶:日陰でしっかり乾燥させてお茶にすると、骨や爪、肌の再生を助けてくれます。
- 粉末(パウダー):細かく粉砕して、スムージーやお味噌汁、ヨーグルトに混ぜて。手軽にミネラル補給ができます。
- スギナ風呂:関節痛や湿疹など、皮膚のトラブルにも効果的です。
🍀 採取時の注意ポイント
薬草を採るときは、以下のポイントを守りましょう。
- 農薬や排気ガスの心配がない場所で採る(なるべく山の奥や田舎の里山がおすすめ)
- 雨上がりの草は雑菌が付きやすいため、晴れた日に採取し、よく洗って乾燥させる
- 金属のハサミよりも手で摘んだ方が、草のエネルギーを傷つけないとも言われています
🌸 おわりに
ドクダミ、ヨモギ、スギナ。
どれも昔ながらの薬草ですが、今の私たちの生活にも役立つ“自然のサプリメント”です。
薬に頼る前に、まずは身近な草の力を借りてみるのもひとつの選択。
春の自然とふれ合いながら、からだと心を整える。
そんな丁寧な暮らしのきっかけになれば嬉しいです。
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