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なぜヨモギは日本人の暮らしにずっと寄り添ってきたのか?

春になると、野原や道ばたに顔を出すヨモギ。草餅に入れたり、お灸の「もぐさ」の材料になったりと、私たち日本人にはとてもなじみ深い植物です。

けれど、最近ではあまり身近に感じることが少なくなってきたかもしれませんね。便利なものが溢れる現代の暮らしの中で、自然の中の恵みに目を向けることが少なくなってきたからかもしれません。

それでも、ヨモギは今も昔も変わらず、私たちのそばにあります。
そして、長い歴史の中で人々に愛され、使われてきた理由があるのです。

🌱「ただの雑草」ではないヨモギの力

ヨモギは、日本だけでなく中国や韓国などアジアの国々でも、3000年以上前から薬草として使われてきた植物です。

もちろん、私たちが普段目にするヨモギは野原に生える「雑草」のような存在かもしれません。でもその葉には、驚くほど多くの健康に役立つ力があるのです。

たとえば──

胃腸を整える

血流を良くする

体を温める

抗菌・消炎作用がある

免疫力を高める など

また、春先のやわらかい新芽は「微温性(=体をほんのり温める)」で、体にやさしく働きかけてくれるのが特徴です。

🍵 ヨモギ茶にするときの注意点

ヨモギは乾燥させて「ヨモギ茶」として飲むのも人気ですが、飲みすぎにはちょっと注意が必要です。

胃酸の分泌を助けるので、空腹時や飲み過ぎると気分が悪くなることもあります。

冷え性の方は、夏に採れた「古い葉」でつくったヨモギ茶は避けた方がいいかもしれません。

ヨモギ茶を楽しむなら、春の新芽で、量もほどほどに。
そして、心地よく体に取り入れるのが大切です。

🌿 一番おすすめの摂り方は「生のヨモギ」!

ヨモギの葉には、自然の力がたっぷり詰まっています。
とくに「葉緑素(クロロフィル)」という成分が豊富で、これがとても頼もしい働きをしてくれるのです。

たとえば…

解毒作用(体にたまった毒を外に出す)

抗菌・抗炎症作用(体の内外の炎症をしずめる)

血液をきれいにして流れを良くする

免疫力を高める

細胞を元気にする働き など

そして、この葉緑素の力を一番ナチュラルに活かせるのが──
生のヨモギを使った青汁や、料理での利用なのです!

春の若葉をさっと茹でておひたしにしたり、スムージーに混ぜたり、味噌汁に入れても◎。
少し香りがあるので、少量からチャレンジしてみてください。

💡ヨモギが持つ“自然のサプリ”

ヨモギには葉緑素以外にも、体にうれしい成分がいくつも含まれています。

成分名 期待できる働き
β-シトステロール コレステロール・血栓を抑える
シネオール 血行促進・体を温める
カフェタンニン 抗酸化・アレルギー対策
ヨード 甲状腺の働きをサポート、免疫力アップ

とくにヨードは、免疫力を高める重要なミネラルのひとつ。
不足すると体のだるさや免疫力の低下にもつながるため、日々の食生活で少しずつ摂り入れたい栄養素なんです。

🌸ヨモギを暮らしに取り入れるヒント

春に野草摘みをして、新芽を天ぷらやおひたしでいただく

洗って乾燥させて、少量のヨモギ茶として楽しむ

青汁やスムージーの素材にする

お風呂に入れて「ヨモギ風呂」でリラックス

ヨモギは薬ではありませんが、昔の人が“おばあちゃんの知恵”として暮らしに取り入れていたように、自然のちからを借りる一つの知恵として、今の私たちにも必要な存在です。

🍀おわりに

ヨモギが何千年も文化の中で受け継がれてきたのは、単なる「民間伝承」ではなく、自然の中に本物の力があったから。

自然のサイクルの中で春に芽吹くヨモギは、まるで「体を整えて、新しい1年を元気に生きよう」と教えてくれているようです。

毎日じゃなくてもいい。
少しだけ自然の恵みを、暮らしに取り入れてみませんか?

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