サルノコシカケとナルコユリとブクリョウで濃縮エキス
サルノコシカケは取り立てて朝鮮人参に匹敵する強壮効果はないがしわしわと作用する緩慢な滋養作用がある。
まさに副作用、毒性が存在しない不老長寿薬なのだ。
これとナルコユリが合体すればとてもない発奮剤ができる可能性がある。
だがこの広大な釈迦岳連峰にはおそらく前代未附の猛烈な体力を増強させる漢方薬があるか想像がつかない。
何しろ自由採集で取り放題であるからどんなとてつもない強壮剤ができるか想像さえつかない。
とそこで何を追加すればいいかと思いを巡らしたときにある未知の恐ろしぼどのいかつい物体が目前に浮かんてきた。
それは九州北部の海抜1800メェトルの険しい山頂で偶然採掘に成功した幻のキノコ。
松の枯れた根茎に生える大型のサルノコシカケ、漢方薬の茯苓だった。
何しろ目に見えない松の枯れた根茎に発生するものであるから滅多に肉眼で捉えられることない奇跡の生薬だ。
効能は強壮、リニヨウ、解熱、解毒、各種のガン、腹水、重度の浮腫、高血圧 特に水分の調節機能が低下した急慢性腎不全などの
水毒の難病に有効である。
特に目標は赤松の群生林を5年前に伐採放置した根茎に発生するからそれを目安にすればブクリョウを発見することができるかもしれない。
ブクリョウ、黄精、コフキサルノコシカケ、これを数日間煮詰めた高濃度濃縮エキスはとでもない力が期待されるのだ。
これからは当分、幻のキノコ、ブクリョウの探索だな。
と浅黒い生唾が滴る唇を噛み締めてその突然襲いかかってきた怒涛のような未知の興奮を受け止めた。
全身の筋肉が猛烈に躍動してきた。
頭部がまた硬直し微速に左右にはげしく揺れだした。
まるでこれでは世界的な大スター、マイケルジャクソンだった。
頭だけでは物足らず左右の充血した眼球が横転し激しく左右に回転仕出した。
恐るべき運動神経だ。
恐竜の肥大した肉厚の巨大な舌が今度は上下に揺さぶるように動き出した。
その日の夜は結局一食も取らず一睡もせず朝方まで鉄鍋の黄精飴の仕込みであった。
しばし疲れが出たときは竹筒に入った黄精飴をコップ2杯ほど流しこんだ。
そのたびに胃袋が生ゴムのように反射的に跳ね上がり喜ぶ。
こらはうまい!
これはいける!
問題はサルノコシカケのブクリョウであるが5年前後の赤松の伐採地となるとどこでもあるわけではない。
そこで1週間はブクリョウを標的にした採集を決意した。
運よくあればいいのだが、何しろ伐採して5年弱自然に放置した伐採地であった。
そんな都合の良い場所が見つかればいいのだが失敗の連続に終わるだろう。
この記事へのコメントはありません。