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腸内細菌の免疫機能増強システム

小腸粘膜

上皮細胞に附着した菌はライソゾームというタンパク質分解酵素により分解されるが、あるいはリソゾーム、ラチソゾー厶などの酵素により分解されるが、菌体内物質は上皮細胞下部にある粘膜固有層に送りこまれ、そこに存在するマクロファージにより捕食される。
これによりマクロファージが活性化しT細胞にこの情報を送るのだ。
腸間膜リンパ節に抗体を生産するB細胞とT細胞はともに胸官に入りやがて二物はすい臓に入って一ヶ月過ごすのだ。
おそらく膵臓で免疫機能の学習、訓練が行われていると考えられる。
その能力のない免疫細胞は9割が殺される。
やがて膵臓を出た二物はB細胞がプラズマ細胞に分化しA型、クラスA免疫グロブリンを産生することになる。
これは全身性の免疫抗体でこれがないと感染症にかかるのだ。
特に新生児は免疫グロブリンは重要でこれがないと感染症にかかりやすくなり急性肺炎などで死亡することがある。

腸内細菌と免疫機能のシステム

腸内細菌の免疫機能においてなくてはならない存在である。
腸内細菌が消化管、腸粘膜上皮細胞に定着すると腸内細菌により生産された物質が上皮細胞に運搬される。
腸内細菌の細胞膜は糖タンパク質、ペプチドグリカンである。
または多糖類である。
これをマクロファージがどん欲に捕食し、これにより活性化しこのT細胞、リンパ球に伝達するのだ。
消化管固有粘膜層に存在する活性化されたリンパ球は、T細胞、B細胞は短期脾臓にとどまったあと再び元の腸粘固有層、消化管近くの組織に戻る。
B細胞はここでプラズマ細胞に分化し、免疫グロブリンを全身に放出する。

全身の正常な免疫の確立

無菌動物は細菌刺激がないため、異物の排除に働く抗体の含有率が正常動物の1割しかないために免疫機能が極めて劣る。
エントロコッカスフェカリス・AD株菌の免疫活性は動物実験でマクロファージ、貧殖が1.9倍、増殖が4.5倍、合計10倍に達する。
その活性原因はフェカリスAD株に存在するグロスファクター、菌体内物質によるものである。
これはガン細胞の増殖を8割にする凄さだ。
いかに腸内細菌が人体の免疫を増大させているかわかる。

老化と腸内細菌

乳児の腸内細菌の大部分はビフィズス菌で占められているが離乳期を過ぎると食生活が成人並となりそれにともなってそれは減少し、バクテロイドテス、大腸菌、ウェルシュ菌などの有害菌が増殖するのだ。
腸内細菌の変化する原因については、食生活の変化にある。
乳児期の母乳に乳糖がこれはビフィズ菌の増殖因子であるが、ビフィズス菌は乳糖を分解し、乳酸と酢酸を分泌する。
このため乳酸菌が多い健康な腸管は酸性に保たれている。
これ等の酸により有害菌の成長と繁殖が抑制されることになる。
有害菌類であるバクテリオロス、ウエルシュ菌、大腸菌などは腸が酸性だと生息できない。
だが反対に腸がアルカリ化すればこれらの有害菌が成長し、増殖し腸がアルカリ化することになり腸内環境は非常に悪くなるのだ。
特に離乳期をすぎると成人と同じような食生活でタンパク質を取るがこれが有害菌類の餌なのだ。
乳酸菌の餌は炭水化物、つまり糖類である。
食生活の変化により腸内細菌の菌類の種類が変化するのだ。
これは非常に重要である。
肉食を中心としたタンパク質が多くなればそれを餌にするバクテリオロス、ウェルシュ菌、大腸菌などの悪玉菌が増加しこれらが有毒な発ガン物質のトロソアミン、トリプトファン、アミン、神経毒の硫化水素、大腸菌、アンモニア、ウェルシュ菌はリウマチ毒素を生産し腸内環境はこれらによリ汚染されこれが腸内から血液に吸収されることになる。
つまり血液が汚染されるわけだ。
高齢化とともに乳酸菌が減少し、有害菌類が増加するのだがここで注意したいのは悪玉菌が代謝の過程で産生する有害発ガン物質であった。
これらにはアミン、フェノール、インドオール、アンモニアなどがありこれらは老化を促進させる物質である。
有害菌類が生産する物質は有害菌類が完食するためにアルカリ性であり、これにより腸内はアルカリに傾きアルカリ性を好むそれら菌類が繁殖することになるのだ。
肉食も同様で悪玉菌の餌はタンパク質である。
それをエネルギー源にしており動物性タンパク質はこれら有害菌類を爆発的に増殖させることになり腸内環境は腐敗発酵することになる。

消化管に定着する乳酸菌

それらにはエンテロコッカスフェカリス、ストレプトコッカス、ビフィドバクテリウム、ラクトバチルスなど4属が主なものである。

形態
エントロコッカス、ストレプトコッカスは球形である。
ビフイドバクテリウム・ラクトバチルスは棒状だ。

乳酸菌と成人病なかかわり

乳酸菌の1種エントロコッカスの菌数とコレステロール数値には負の相関がある。
血清コレステロール値が高く高脂血症を発症した人は、エンテロコッカスの数が少ないのだ。
反対に正常な人はエンテロコッカスの数が多い。
以上の結果、エンテロコッカスが人間の生理、特にコレステロールの代謝に関係していることがわかる。

乳酸菌と長寿

日本の長寿村は一般的にトイレに強烈な悪臭がない。
特殊な消臭剤、脱臭剤が不要な所もある。
この地域の住民を分析すると元気で長寿な人が多く食生活も若い世代と異なり昔の和食が中心である。
味噌汁、漬物、梅干し、根菜類、野菜などがそれだ。

悪臭物質は大腸菌が生産するアンモニア、プロテウス菌の硫化水素であり、発ガン物質ニトロソアミン、ヒスタミン、フェノールなどだ。
特にプロテウス菌がだす硫化水素は組織毒であり、肝不全の要因でもある。
アンモニアは組織毒でありヒスタミンは疾患の要因でもある。
日本の食物はほとんと添加物の山だ。
完全無農薬の無添加の漬物、佃煮は皆無に近い。

食品添加物の3大毒性

発ガン物質、アレルギー、遺伝毒性

一人当たりの年間の摂取量は世界一であり4キログラムでありこれが10年だと40キログラムになる。
おどろくべき毒量を食べているのだ。

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