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魔法の添加物・リン酸塩

あらゆる加工食品の添加物として多用乱用されているのが変性自在の合成化学物質、リン酸塩である。このリン酸塩の開発により加工食品が飛躍的に進展したと言われている。

アイスクリームの製造用語にオーバランという言葉がある。
アイスクリーム業者においては非常に重要な意味をもつもので、つまりオーバランが少ないか多いかで利益に差が生まれてくるのである。
原材料に窯跡が増加するということはアイスクリームの中に空気が混入していることに過ぎないのであるが、しかし外から入る空気に業者は目の色を変えるのだ。

リン酸塩はまるで魔法のように変幻自在のに性質があり、アイスクリームの比重を増加させるためにアイスクリームの中に空気を送りこむ性質があるのだ。

法律上、アイスクリームのオーバランの基準は、140%以下と定められている。
食べ頃の基準は90%前後である。
あんまり空気を入れ過ぎると舌触りが悪くなり、まずいものになってしまうが、90%だと粒子も均一となり優れた風味が出てくる。

ところでこのアイスクリームに外から中に空気を送りこむのが重合リン酸塩であった。
こうした風味と利益を産む性質があるためリン酸塩を使っていない業者は極めて少ない。

リン酸塩はこの他にも牛乳のタンパク質カゼインを安定させたり、ゲル化を防止したり、練乳の凝固を防止するのだ。
または粘度を調整したり、貯蔵中の凝固を防止する。
その他にもい色々な有益な働きがある。
このような利点のためにアイスクリームに1%の重合リン酸塩が追加されているのだ。

しかし材料に十分な卵、牛乳を使用していれば有毒な重合リン酸塩などは入れなくても済むのだ。
重合リン酸塩はアイスクリームだけでなく同類の飲料にあまねく使われている。

夏になると氷蜜かけなるものが子供達の間で爆発的に飲用される。
昔は本物の密が使用されていたが、現在ではほとんどが有毒な石油合成の合成着色剤投入される。
その密もほとんど合成の甘味料だ。

コーヒー牛乳に配合

カラメル色素・ソルビット、重合リン酸塩、合成着色剤、人工甘味料などだ。
これは添加物の山だ。

次にその毒性について述べたい。

カラメル色素

天然着色剤の一種であるが遺伝毒性、偏移原生が知られている。

ソルビット

化学合成物質で広範囲に加工に投入される。
保湿効果、乾燥ひび割れ防止鮮度保持、変性防止、香料の保留、ヒダミンに安定効果、合成甘味料の風味の改善。
微生物の発酵防止、低カロリー甘味料の作用がある。

重合リン酸塩の恐怖

ほとんどの加工食品に添加物として添加せれているのがこの魔性の化学物質リン酸塩であった。
リン酸塩の化学構造は、リン酸が2分子以上結合したリン化合物の一種である。

使用目的 結着剤、乳化剤、品質向上剤、変色防止

使用食品
魚練り製品、佃煮、漬物、あん類、醤油、味噌、酢、合成酒、インスタントラーメン、チーズ、アイスクリーム、ジュース、清酒、炭酸飲料など

毒性
個々の化学物質と併用すると複合毒性は不明だが確実に腎臓尿細管に障害を起こす。
全体的に重合リン酸塩は血中のカルシウムイオンと結合し、血中カルシウムの低下とこれにともなう骨の軽石化が起こる。骨相粗相症の原因の一つとして考えられている。

解説

食品添加物の中でリン酸塩ほど加工食品の添加物として利用されている化学物質はない。
あらゆる加工食品に混入されているのだ。
リン酸塩には粗悪な加工の風味を改良する効果があり、それが急激に加工食品の増大を招く結果となった。
リン酸塩は添加物の王様といっても過言ではない。
酸味料として爆発的に飲用されるコカコーラにもかなりリン酸塩が投入されている。
酸味の調整や沈殿防止、フレーバの保存、ビタミンの安定作用などがある。
アイスクリームには容積増大の効果、柔らかさの調整、氷柱発生の防止、気泡の保持などの働きがある。
清酒には風味の向上、コクの増加、白ぼけ調整の作用がある。
ハム、チクワ、ソーセージには品質改良剤、結着剤、弾力増強剤、老化防止剤としての働きがある。
何もリン酸塩は加工食品ばかりでなく野菜や水道水の中にもまぎれこんでいる。

1979年に東京都消費生活センターの調査で、天然には存在しない重合リン酸塩が、多量に野菜から検出されて問題になったことがある。
むろん、リン酸塩の保水性、つまり野菜の鮮度保持、品質改良効果をねらったものだ。
リン酸塩は発色作用、鮮度保持効果、変色防止、漂白作用など万能の働きがあるのだ。
そのために多くの加工食品につかわれているわけである。

1981年国は野菜に着色料を禁止したが、1985年に東京都衛生検査場が市場に入る野菜を検察したところ、35%の食物からリン酸塩の反応が明らかになった。
内訳はネショウガ84%、レンコン56%、サツマイモ49%、サトイモ28%、ゴホウ21%、ナガイモ10%の順であった。
厚生省は86年、6月に都道府県に対して野菜に漂白剤、発色剤などのリン酸塩や次亜硝酸ナトリウムなどの添加物を使用しない通知を出したが、化粧野菜はさらに増大の傾向にある。

リン酸塩の毒性

リン酸塩の有害性に対しては、1986年に開催された第4回国際会議で,リン酸塩が動物実験、マウスで、腎臓障害を誘発し、尿量を減少させて筋肉の萎縮を起こしたとの報告がある。
骨はタンパク質で構成されたコラー ゲンにリン酸カルシウムが結合したものである。
リンは骨の形成に必須であり、その欠乏は許されない。
腸からのカルシウムの吸収に対しても重要であり、その比率はカルシム2に対してリンは1である。
この均衡が崩れてくると、カルシウムの吸収が低下し骨は脆弱になる。
だが多量のリン酸塩は血中のカルシウムイオンと結合し腎臓からカルシウムをどんどんと排泄する作用がありこれが原因で骨に軽石のようになりスが入るという骨相そうしょうとなるのだ。

牛乳にもリン酸塩が添加されている。
リン酸塩は品質改良効果があり古い牛乳を新しい牛乳に変える作用があるためである。

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