生命力の探求 第三章15「農薬により衰退する生命力」
野菜は度重なる品種改良と遺伝子組み換えにより、または農薬と化学肥料により栽培加工された自然の中の存在しない一種の奇形である。
このような遺伝子改変と化学薬液で組成された食物を食べる生物は人間以外には存在しない。
しかしもともとは原種の野菜はむしろ生命力絶倫の薬草だったのだ。
それは自然環境の過酷さと生物間の闘争を生き抜いていく強靭で不屈の生命力を保有していたのだ。
天敵である昆虫、動物、病原性微生物に対して自己崩御のまたは攻撃の殺菌、殺虫物質、刺や悪臭などの忌避成分、トリカブトのような動物神経を麻痺させるアルカロイドを合成する植物もある。
これがなくては生物は生き残ることは不可能である。
これは生命力の概念の一部であるが、これらの生存エネルギーを奪う方向に作用するのが農薬と化学肥料であった。
生命は本質的に持続安定に向かう性質が強いが、楽な方向に向かうという性質もある。
農薬に依存すれば努力をして殺虫成分や殺菌物質を合成する必要はない。
そこで意識は農薬に依存しようと楽な道を選択するのだ。
これによって植物は本来の生命エネルギーが弱体化し農薬がなければ生きられない状態に退行する。
化学肥料をやれば植物はこれに依存し苦心して根茎を深く発達させて土壌から栄養分をとらなくてもすむようになる。
自然に自生する薬草野草、撞、樹木を見るとわかるが
これらの天然の生命体は農薬や化学肥料も遺伝子改良も必要でなく強靭に旺盛に生育し種を残し繁栄しているのだ。
キハダは内皮に強烈な病原性微生物とウイルス。
ある種の原虫を殺すアルカロイドのベルベリンをそこに蓄える。
これは自己の生命体を守る防御壁であり、私はこれを液体免疫と呼んでいる。
同じくアロエも葉と肉質の間にアロインという猛烈な殺菌物質で天敵を訴訟させている。
これは現代医学のストレプトマイシンと同じかそれより勝るといわれている天然の抗生物質であった。
文:中村臣市郎
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