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断食革命 第一部

silhouette of kneeling man

精神と肉体の治療を目的に一定の期間食を断つのが断食である。

生命の基本的な性質は生存環境が悪化、または栄養の欠乏が起こるとそれに対するフイドバック機能が作動する。
タンパク質、炭水化物、ビタミン、脂質が欠乏するとそれを補うために生体は過去の進化の過程で獲得した機能を起動させるのである。

まず体内の余分な脂肪やタンパク質がエネルギーに利用される。

血管の内壁には余分なコレステロールやチッ素化合物、血小板の残骸、血泥、いろいろな不純物、代謝産物が蓄積している、これがようするに動脈硬化の血管である。

断食によってすべての栄養が途絶されると細胞は体内のどこかの場所から栄養となるものを取らねばならなくなる。

例えば免疫細胞、特に自然免疫である補食細胞マクロファジ―が血管に蓄積した脂肪、コレステロール、異物、細胞の破片の残骸を飢餓のために補食するのだ、一定の断食で動脈硬化の血管壁がきれいになるのはそのためである、

いつもは排泄していたアンモニア、ケトン体さえ栄養物に還元させようと腸内細菌の一種であるクロストリジウム菌が飢えのために増殖しフイドバック機能を発揮させる、

つまり断食に入る前は平均1%であったリジウム菌が増殖し最高50%まで増加する。
それは体内に欠乏した五大栄養素を補うためである。

有害な排泄物に過ぎないアンモニア、チッ素化合物、ケトン体からリジウム菌はチッ素原子を抜きとり炭素、酸素、水素原子を分子状に結合させアミノ酸を合成する。

これが断食者の腸から吸収されてタンパク質が補給される。

腸内細菌全体が飢餓に直面しなんとか栄養素つまり糖類をち取ろうと腸壁に付着した宿便を分解しエネルギー源に変える、断食すれば宿便、デトックスが始まるのはそのためである。

驚異の断食

これを一定の期間やれば全身の細胞が栄養の途絶に直面し緊張状態に入る。

余分な脂肪細胞が分解されて栄養の代用として使われ痩せてくる。
細胞のDNA は飢餓の生体抵抗力を上げるために長寿遺伝子を作動させて対抗することになる。

あるいは栄養の欠乏、元素の欠乏を補うために意識下においてDNA 、能動的リボザイムを機能させて水素、酸素、チッ素、炭素、リン、イオウなだとの元素を選択的に捕集し生物学的元素転換、常温、常圧下で核融合、またな分裂反応を起こさせカルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウムなどのミネラルを合成させる、 体内の有害物質、異物、変性タンパク質が分解される。

すべての細胞が栄養の欠乏に直面しそれぞれがフイドバック機能を発揮させるのだ。

第二部

一定の期間食を断つ、その目的は精神的、肉体的健康と精神の志向向上でもあった。
断食で得られる効果はまずその解毒分解体外排泄である 。

生命は本質的に自己生成と自己分解機能がある。
それは生体が自己を分解する性質のことである。
これをオ―トファジー作用と呼んでいる。

生体を構成する細胞の60兆個の一つ一つの細胞内にリソソ―ムという器官があるが、これは分解器官であり細胞質成分の大規模な分解系でありこれは一定の断食、節食、少食で全身的に誘導されることが判明している。
またこれは生体が消費するアミノ酸貯蔵の維持エネルギーの恒常性であり、一方基底レベルでの定常的な細胞内代謝に重要である。

生体はある意味で合成と分解のバランスの拮抗状態で成り立っているが飢餓に直面したとき自己分解機能が起動することになる。

血管内の動脈硬化の蓄積物であるコレステロール 、血泥、血小板の残骸、免疫細胞の残骸粒子、細胞の破片、有害化学物質などを自然免疫であるマクロファジ ―が補食して大掃除が始まるのはそのためである。
あるいは内蔵、細胞間隙、組織に沈積した代謝産物、異物、毒素の除去排泄、解毒分解排泄機能が促進される。

文明は飽食時代であるがそれを食べる人体も様々な化学物質、重金属類で汚染されている。
それが原因で病気になることも多い。

具体的には医薬、農薬、食品添加物、成長ホルモン剤、水銀、鉛、有機スズ、プラスチック、
などの毒物の排泄が活発に起こる。

栄養が欠乏するから真っ先に余分な脂肪が分解されてエネルギーに変換され肥満の解消になる。

こうした結果で血液が改善し血圧が降下し血糖が降下し高脂血症が改善されることになる。

これが確実に起こる断食の効果である。

さらに感覚器官、触覚、味覚、知覚、聴覚、視覚の向上、学習、記憶力の増大、反射神経の明敏化、思考、想像力の増強、免疫力の増大、自然治癒力の回復などが起こる。

適度な断食は非常に有効である。

続く

文:中村臣市郎

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