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滅亡する地球「海洋汚染1」

生命の起源である海は38億年の生命進化の壮大なで壮観で神秘的な世界であった。
現存する高等動物、下等動物。原生生物、 細菌、バクテリア、を含めてそれらは広大な海で誕生し進化し現在はその種は3000万種を越える生物が繁栄していた。
このような海という水がなければ生命の発生も、地球という美しい自然環境もなかったろう。
月のような有用な元素が宇宙に放散し冷却した岩石と砂、チリの荒涼とした不毛の世界が存在していたに違いない。

オ―ストラリアの壮大なグレートバリアの紺碧の海水と、多様な色彩をもつ透明な珊瑚礁、世界の楽園となっているハワイやダアム島、フイリッピンのミンダナオのコバルトブルーの海岸、セブ島の透明な珊瑚礁、熱帯の楽園が広がるインシナ半島、珊瑚の海で包まれた日本の沖縄、そして氷河と氷山で覆われた南極と北極、すべてが美しく淀みのないように見えるが、人類が300年間、製造し環境に放出した300万種の合成化学物質と重金属により想像以上に汚染されている事実が近年の海洋汚染調査により明らかにされた。
なんの汚れもなくきれいに見える海も陸上と同じく近代工業文明の悪魔的な人工合成化学物資の汚染によって生物の生存と繁殖、生物生態系に異変が起きだしたのだ。
また相次ぐ石油運搬船による座礁や、衝突による意識油の大量流出などにより広範囲に海洋が汚染され、鳥や魚類、甲殻類、海藻類、貝類、海洋哺乳類、などに致命的な被害が及び
貴重な生物が死滅している現実があった。

海洋汚染の現実

膨大な海水をたたえた海は地球の表面積の70%を占める。
それほど巨大である。
感覚的には無限のような錯覚さえ起こす。
しかしここ3000年間人類が工業的に生産した化学物質は、300万種を越えている。

これらの合成化学物質は一定の有毒な物資を除いて無制限に放出され、川から海洋に、揮発して大気中に気流に運搬され霧や雨となり、世界各地の陸上、海洋に全般的に拡散し地球の 規模の汚染が進行している。
海藻や微生物、などにより有害物質はあるていど分解されるが、そのほとんどは分解できず、残留蓄積して生物に重大な影響を及ぼさすのだ。
生物界の食物連鎖により順次高度濃縮されそれをイルカや鯨が食べるときには重金属や化学物質は10万倍濃縮されるという報告もある。

これを食べるのは食物連鎖の頂点にある人類であった。

日本各地の産業都市周辺の海で赤潮も水質の悪化を物語るものといえる。
赤潮の発生原因は膨大な都市から海に流出する生活排水の中に含まれる窒素やリンなどの有機栄養物が沿岸部を富栄養化し、水温の上昇などが影響して緑藻類、鞭毛藻類、珪藻などが異常増殖を起こして
海水に酸素欠乏が起こり、養殖魚や天然魚類を死滅させる現象であった。
植物プランクトンが大量に繁殖すると、魚の呼吸器のエラにこれがつまり窒息を起こしたり、大量に繁殖したプランクトンの死骸にバクテリアが増殖してそれを分解する過程で発生する有害物質により中毒を起こしたり、プランクトンの死骸が分解する過程で酸素欠乏に至り魚、貝類が大規模に絶滅するという現象である。

赤潮の恐ろしさはここにある。

文:中村臣市郎

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